看護師がイギリスで働く方法
イギリスで看護師として働くには、まずNMCに登録すること、されることが不可欠です。
登録されるともらえるのが通称PINナンバーと呼ばれるもの。これには有効期限があり、期限が切れる前に更新する必要があります。更新時の条件は年々変わってきているのでその都度NMCからのお知らせを待つことになります。
日本人看護師がイギリスで看護師免許を取得するには2005年までは英語の試験に加えアダプテーショントレーニングという実習(最低約半年間)を受ける必要がありましたが 、2005年9月には新しくONPというプログラムが始まり、免許取得のための英語力がより高く求められるようになったり、大学などの高等教育機関でのアセスメントを受けなければならないなど、大幅な改正が行われました。
この制度改正によって、日本人だけではなくEU諸国以外の外国人看護師がイギリスで看護師免許を取得することは以前に比べてとても難しくなってきています。
制度改正以前からイギリスで免許を取るための実習受け入れ先を探す事はかなり難しい状況でしたが、制度改正以降も実習受け入れ先を探すのが難しいという状況は変わっていません。
以下は、NMCのサイトからの情報ですが、イギリスで看護師として働くためのステップです。
Stage 1
・初期登録料の支払い
・初回申し込み用紙(NMCホームページより取り寄せ可能)を記入
・以下の書類のコピーを提出(公証人のサインが必要)
看護師免許
パスポート
出生証明
婚姻届(既婚の場合)
・IELTS(アカデミック) Score7
総合点が7であることはもちろん、Listening、Reading、Writing、Speakingすべてのセクションで7以上であることが必要です。
Stage 2
・申込用紙を記入
・職務経歴用紙
職務経験は最低1年が必要。離職していた場合、過去3年にさかのぼって、450時間以上働いていることを証明することが必要。
・雇用主からの推薦状2通(もちろん英語で。私は自分で作成した物を上司に説明、同意を得た上でサインしてもらいました)
・看護学校の成績証明書
学校は3年間(4600時間以上)のフルタイムの学校であること。
授業のうち2300時間以上の実習、1533時間以上の看護学の授業が含まれていること。
加えて内科看護、外科看護、小児看護、母性看護、精神看護、老年看護、地域看護の授業時間数と実習時間数が証明書に記入されていること。
・厚生省からの書類
Stage 3 Overseas Nurses Programme(ONP)
Stage2で送った書類が審査された後、NMCから登録に必要な条件の書かれた書類(DecisionLetter)が送られてきます。ここまでにかなりの時間を要するので準備は早めにした方が良いでしょう。
私の場合直接「今プロセスのどの辺でしょうか?」と毎月催促して、約5ヶ月かかりましたが、知り合いには1年以上かかったという方もいます。
ONPとは、イギリスの大学が運営するコースで、通常20日間の大学での講義と、NMCの条件に見合う期間のSupervised Practice(臨床実習)の2つからなります。
日本人の場合、実習は約半年間病院で受けるのが通常。ちなみに私のレターには急性期病棟で実習するようにと書かれていました。
実習受け入れ先は自分で探すことになりますが、現在は現地の新卒ナースが就職先を見つけるのも困難なほど仕事がありません。しかしイギリスで必要とされている手術室、ICUやNICUでの豊富な仕事経験があれば外国人ナースでも仕事があるようです。
ONPを運営する機関はこちらから探せます。
以上は全て私の実体験に基づいて書いておりますので、最新の情報はご自分でご確認ください。
看護師転職サイトの正しい選び方
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