看護師が身につけたい社会人基礎力とは
看護師長にとって、部下の看護師を育成することは重要な役割の一つです。
看護師はサービス業でもあり、専門的な知識やスキルだけではなく、患者や医師、同僚の看護師など、病院を取り巻く多様な関係者と幅広く接するため、対人コミュニケーション力も磨く必要があります。
看護師を育成するにあたって、「社会人基礎力」を知っておくと便利です。社会人基礎力とは、経済産業省が提唱する概念で、「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」をあらわします。
看護師はまさに、「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていく」職業ですし、そのために必要な基礎的な力ということですから、社会人基礎力は看護師にとって必須の力と考えられます。
社会人基礎力とは具体的にどのようなものなのでしょうか。
具体的には、「前に踏み出す力(アクション)」、「考え抜く力(シンキング)」、「チームで働く力(チームワーク)」の3つの能力からなっています。3つの能力の中にさらに12の力が分類されています。
この表からわかるとおり、「前に踏み出す力」と「考え抜く力」は、看護師一人ひとりが個人で発揮する力です。仕事に取り組む前向きさであったり、自分から行動に移せるエネルギーといったものが「前に踏み出す力」となります。
一方、「考え抜く力」は、常に問題意識をもって課題に取り組み、現状を改善するための解決策を考え出す力ということです。行動ばかりではなく、自分の頭で問題解決に向けた思考を展開していくことも看護師にとって重要です。
3つ目の「チームで働く力」は、看護師にもっとも求められる力でしょう。組織の中で働き、患者や周囲の人に対する感受性を働かせながら、目標達成に向けて協同していく力は、看護師の生産性向上や信頼関係の構築に効果的です。
看護師長としては、上記のような切り口から部下を評価し、適切なフィードバックを与えて部下の成長を促進したいものです。
社会人基礎力の詳しい内容はこちらです。
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