看護管理に役立つ中小企業診断士の資格勉強
最近では経営破綻や医療崩壊を起こす病院が増えており、看護師長にも一定の経営知識を持っておくことが求められるようになってきています。看護師の人材育成や病棟内の業務改善など、看護師長に求められる役割は幅広くありますが、病院全体の収益性やコスト管理、近隣病院との差別化をどうはかっていくかなど、より経営的な視点で考えることのできる看護師長の付加価値が今後ますます高まっていくことが予想されます。
そんな中、中小企業診断士の資格を勉強する看護師長が増えています。
中小企業診断士は、組織経営に関する知識を幅広く学べる資格です。経営戦略、経済学、人事・労務、マーケティング、情報システム、生産管理、店舗運営、ファイナンス、経営法務といった分野を網羅しており、ビジネスパーソンの中でも課長や部長などの管理職クラスの方が自身の経営知識向上のために勉強しています。
中小企業診断士の資格は、経営コンサルタントの唯一の国家資格と言われており、主にコンサルタントとして経営戦略を立てたり、経営改善を図ったりするような人が取る資格です。しかし、実際に中小企業診断士の資格で独立している人は少なく、その多くが企業に勤めながら自己啓発やキャリアアップのために資格取得する企業内診断士であると言われています。
看護師長にとっても、中小企業診断士の資格を勉強しておくことは有益です。
中小企業診断士の勉強をすると、財務・会計の知識が身につき、病院の様々な経営数値を読み解くことができるようになります。組織論を学び、これまで感覚的にしかわからなかった病棟をとりまとめるためのリーダシップの発揮の仕方やマネジメント論を知識として身に付けることができます。また、製造業での生産管理や業務改善手法を病棟の業務効率化に応用することもできますし、患者数を増やすためのマーケティング的なアプローチや、病院全体のブランディング戦略などを的確なプロセスで考えることができるようになります。
病院経営にも収益性、継続性が求められる時代ですから、今後も一般企業が活用している戦略的な考え方を導入する病院は増えていくと思われます。中小企業診断士の資格試験は難関で、合格するのは難しいかもしれませんが、合格しないまでも、一通り勉強しておくだけでもたくさんのメリットが得られるのではないでしょうか。
看護師転職サイトの正しい選び方
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