看護師長とインバスケット演習
「日々、目の前の仕事に追われている」
「自分の判断力に自身がもてない」
「もっとマネジメント力を磨きたい」
という看護師長の方は、インバスケット・トレーニングをしてみると良いかもしれません。
インバスケットとは、企業の昇格・昇進試験や管理職研修などで利用される演習です。最近ではあまり見かけませんが、昔の職場では、上司の机の上に「未決箱」「既決箱」というフォルダが置かれていました。部下が決済してほしい書類を未決箱に入れておくと、上司がそれを確認し、決済したものについては既決箱に入れます。映画やアニメでも、書類に次々と押印する社長が描かれたりしていますが、イメージとしてはそんな感じです。
これを演習として形にしたのがインバスケット演習です。演習の中には、あなたに与えられる役割と状況設定に加え、あなた宛のメール文が20通くらい入っています。メール文には、上司からの指示、部下からの相談、取引先からの要望、顧客からのクレームなど、様々なメッセージが書かれているのですが、あなたは、それを限られた時間の中で処理しなければなりません。
このインバスケット演習の処理内容を自分なりに振り返ってみることで、自身のマネジメントの傾向がわかります。目に付いた案件を片っ端から処理していく人もいれば、まずは全ての案件に目を通し、重要と思われる案件が着手する人もいるでしょう。仕事の遅れや顧客対応を優先する人もいれば、部下の相談に乗ったり、関係者への気配りに注力する人もいるでしょう。
マネジメントには正解はありませんので、どういう処理が正しいとか間違っているとかの判断はできませんが、自分の処理結果を他人に見てもらったり、他の人と処理方法を比べたり意見交換をすることによって、「こんなアプローチがあったのか」などと、マネジメントの幅を広げることができるのです。
インバスケット演習は、看護師長にとっても、判断力を磨いて仕事の優先度を決めたり、問題解決力を高めたりするのに有効なツールです。
インバスケットで問題解決トレーニングをしてみたい看護師の方はこちらのナース・インバスケットを試してみてはいかがでしょうか。
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