中範囲理論と看護診断
中範囲理論はアメリカの社会学者ロバート・K・マートンが提唱した社会学方法論です。
NANDAの看護診断では中範囲理論が多く含まれているため、看護診断を活用するには中範囲理論を理解する必要があると言われています。
看護でいう中範囲理論とは「看護」「患者」と言う広範囲の視点ではなく、中程の視点、範囲を狭めたり、部分的なことを今ある現象(問題)と関連させることで看護実践に活かすことにあります。
言葉にすると難しいのですが、つまりは看護理論と看護実践とのギャップを経験や調査結果などで埋めていこうというものです。
理論と経験(調査)との相互作用より出た経験科学的な根拠を持つ結果と言われますので、研究されて裏付けのある知識と解釈することもできますね。
中範囲理論を看護の現場に導入することで、人の心理、行動、患者や、患者を取り巻く関係を理解し、看護の必要性をアセスメントするために役立ち、結果、適切な看護診断ができるようになる、看護の質を高めるという利点があります。
看護師長としても、中範囲理論を学ぶことでより深く看護診断を理解できるようになります。
参考図書
・中範囲理論入門―事例を通してやさしく学ぶ 佐藤英子(編著)
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