クリニカルラダー
ラダーとはハシゴの事です。クリニカルラダー(Clinical Ladder)とは、生涯学習での自分の達成度を段階を踏んで確認するシステムでアメリカの理論家パトリシア.ベナーが提唱したものです。
ラダー支援制度は各病院、施設により異なりますが、看護におけるクリニカルラダーでは主に5段階に分けることが多く、新人からエキスパートへの育成と評価を目的としています。ラダー構造として実践、管理、研修、教育、リーダーシップ等に分けられています。
クリニカルラダー導入の効果としては、看護師一人ひとりが目標を明確にすることにより、モチベーション、仕事に対する満足度を高め、離職率の低下につながったとの報告もあります。また、個々の知識や技術向上に伴い安全かつ、よりレベルの高いケアの提供へとつながります。
最近では自己啓発やセルフコーチングの研修もラダーに含まれることが多いようですが、それだけ看護職はストレスが多く離職率の高い職種なのでしょう。自分の心のケアの仕方を学ぶことは、長く仕事を続けていく上でも大切なことですね。
■参考文献
1) 日本看護協会-用語集
2)How to understand the clinical Ladder-Tracy Anglada
3)Effectiveness of a clinical Ladder Program (2005)- Laren Drenkard
看護師転職サイトの正しい選び方
スポンサードリンク
関連記事
-
-
看護におけるコンピテンシーとは
コンピテンシー(competency)とは「仕事上の役割や機能をうまくこなすために、個人に必要とされ
-
-
看護師のクリティカルシンキング
クリティカルとは批判的、批評的という意味があり、クリティカルシンキングとは批判的思考によって、根拠の
-
-
看護研究論文のチェックポイント
看護師にとって看護研究を行うことも大切な仕事の一つです。最近ではインターネットを利用することで、看護
-
-
看護師長が部下面談で成果を得る3つの条件
看護師長にとって部下面談は、部下と二人きりでコミュニケーションをとる貴重な機会です。
-
-
ブラック看護師長診断
最近、従業員に過酷な労働を強要するブラック企業のニュースが盛んに報道され、大きな社会問題とな
-
-
看護師長に求められるストレスコントロール力
病院はストレスの多い職場です。とくに看護師長は、上司や部下の看護師はもちろん、医師や患者、地域住民な
-
-
看護師長とインバスケット演習
「日々、目の前の仕事に追われている」 「自分の判断力に自身がもてない」 「もっとマネジメント力を
-
-
中範囲理論と看護診断
中範囲理論はアメリカの社会学者ロバート・K・マートンが提唱した社会学方法論です。 NANDAの
- PREV
- 看護におけるコンピテンシーとは
- NEXT
- インシデント管理