看護研究論文のチェックポイント

看護師にとって看護研究を行うことも大切な仕事の一つです。最近ではインターネットを利用することで、看護研究のテーマとなるようなヒントを得られたり、他の看護師や研究者によって発表された論文を検索することが簡単になっています。

インターネットの進歩は看護研究論文を作成する利便性を向上させる一方で、安易なコピペ、盗用や、論文の形式から逸脱したような看護論文が増えてきていることも事実です。看護師には、一研究者としての自覚をもって看護論文を作成することが求められます。

若手看護師の看護論文をチェックするとき、看護師長としては、どのような点に気をつけるべきでしょうか。

引用と盗用の違い

看護論文では、他の看護師がすでに行った研究や調査から得られた結果にはすべて引用文献をつける必要があります。看護論文の中で、他人の研究結果を紹介しているにも関わらず引用文献をつけない場合は、最悪の場合、盗用と判断される恐れがあります。

倫理的配慮

看護論文では、実際の患者を研究対象とするケースが多いため、個人情報の保護には十分に配慮する必要があります。看護論文の中には、研究対象者のインフォームドコンセントを得ておくことはもちろん、研究倫理委員会の審査を受けたことを明記しておく必要があります。

他の研究者による追試

科学論文では、他の研究者が追試できるように論文を作成することが求められます。具体的には、データの収集方法(観察法なのか、質問法なのか、面接法なのかなど)や解析方法などについて、研究結果が再現できる、明確に記載しておくことです。

STAP細胞のような世紀の大発見でさえ、論文の書き方に不備があると研究者失格の烙印を押されてしまうくらいです。上記のポイントを参考にして正しい看護論文の書き方を身につけてください。

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