看護師長が部下面談で成果を得る3つの条件
看護師長にとって部下面談は、部下と二人きりでコミュニケーションをとる貴重な機会です。
しかし、部下面談を効果的に活用できている看護師長は意外と少ないのではないでしょうか。
多くの看護師長が、部下面談を単に自分の考えを伝える場にしてしまったり、適当なフィードバックでお茶を濁してしまったりしているように見受けられます。
あなたの部下は、部下面談によってモチベーションがアップしていますか?
「イエス」と答えた方も、もう一度自分の部下面談スキルを見直してみる必要があると考えてください。
なぜなら、看護師のほとんどが上司との面談によって何の効果も得られなかったと感じているからです。あなただけが例外であるという特別な理由でもない限り、看護師長は、自分の部下面談スキルの低さを自覚した方がよいでしょう。
部下面談を有益なものにするためには3つの条件が必要です。
その1:部下の気持ちや考えを引き出すこと。
部下面談では、どうしても上司である看護師長が一方的に話をしてしまいがちです。
これでは、部下は、
「まったく話を聞いてもらえない」
「言いたいことが何一つ言えない」
と消化不良に陥ります。
そもそも看護師長が部下から引き出さなければならないことはたくさんあるはずです。
日頃からどんなことを考えて仕事をしているのか、今後はどういう方向に進みたいのか、職場ではどんな気持ちになることが多いのか…
部下と同じ目線にたち、部下の話に共感したり労いの言葉をかけることも看護師長の役割なのです。
その2:自分の志を部下に伝えること。
病院の方針であったり、病院長の考えを伝えることはできるのに、こと自分の考えとなると曖昧になりがちな看護師長が多いものです。
「看護師長は今の病棟をどういう風にしたいのでしょうか」
この質問に即座に回答できない場合、自分の意思やビジョンが曖昧になっている可能性があります。看護師長は、部下面談に臨む際、自分なりの着地点や方向性をしっかりと見定め、必要に応じて部下に伝える必要があります。
その3:自分と部下の考えの共通点を見出し、ベクトルを揃えること。
最後は、部下と自分自身の考えの共通点を見つけ出し、部下と同じ方向を向いてもらえるよう働きかけることです。
立場の違いや価値観の違いから、看護師長と部下はどうしても違う方向を向いてしまうものです。看護師長の言葉に部下は不満をもち、看護師長も部下がなぜ話を聞いてくれないのかと苛立ちます。
お互いが歩み寄るためには、お互いの考えの中から共通点を見つけ出し、うまく融合させることがポイントです。ほんの少しでもいいので、共有できる部分を発見することで、関係は劇的に変わる可能性があります。
「この点については同じ考えだね」「同じ気持ちだね」
お互いの相違点を見つけるのではなく、共通点を見つけることに意識を向けることで、部下面談を有意義な場にしたいものですね。
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